初夏の輝く日差しの元、皆様にはいかがお過ごしでいらっしゃいましょうか・・・
今年も、ノブレス・オブリージュアカデミーの
「ノブレスオブリージュクラス スペシャルプログラム」が始まりました。
5月31日は、宝生流二十代宗家 宝生和英氏による「能楽プレミアムレッスンと能鑑賞会」をセルリアンタワー能楽堂で開催し、大盛況となりました。
ご参会頂きました皆様に、心から御礼申し上げます。
そして、素晴らしい能舞台とレクチャーを賜りました宝生流の皆様と御関係者の皆様に、
深く感謝申し上げる次第でございます。誠にありがとう存じました。
それにいたしましても、
この感動や充足感を表す言葉が見当たらないことに
非常にもどかしさをを感じております。
ご参会の皆様には、わたくしの気持ちがお分かりいただけることでしょう!
通常は体験できない、
「生きた教養」に満ちた一日でございました。
室町時代より続く宝生流を鑑賞させて頂く時、
それは、「室町時代」に触れている時です。
伝統芸能を鑑賞する豊かさの一つは、ここにあると存じます。
全身全霊をもって人から人へ継承されてきた魂・精神・技・設え・・・
こうしたものが渾然一体となって目の前で繰り広げられるとき、
皆様はどのように鑑賞なさいますか?
お一人お一人の楽しみ方がおありのことと存じますが、
私の場合は、伝統芸能や芸術を拝見させて頂くときには、とにかく何も考えないように心掛けています。
一種の瞑想状態です。
全身を目にし耳にし、いわば体中の毛穴がアンテナになったがごとく、
その舞や歌や絵画や彫刻が作られた時代の「音」を聞き、「匂い」を嗅ぎ、その全体にただよう「空気」を味わおうとし、
普段は奥に眠っている感性が、自分の奥底からムクムクと呼び覚まされるのを楽しみながら、
見入っています。
今日のお能は「小鍛冶」でした。
「神人習合」の時代の代表的なそのお話を観ながら、
神様や魑魅魍魎という目に見えぬものが
昔の人にとってどんなにか畏れ多く恐ろしく、
またどんなにか身近なものであったのか・・・
神気ただよう舞台を前に、
そのようなことを感じながら拝見させて頂いておりました。
今度は是非、水道橋にございます、宝生流の能楽堂に伺いたいと存じております。
再会を楽しみに申し上げております。
株式会社ノーブル 代表取締役
一般社団法人
日本プロトコール&マナーズ協会 理事長
ノブレス・オブリージュアカデミー校長
他歴任